パリ第10大学および招聘講師の紹介
パリ第10大学
パリ郊外ナンテール市に立地する、第二次世界大戦後に作られた比較的新しい総合大学で、1968年五月革命の端緒を開いた、学生の抗議運動の舞台となったことでも知られる。パリ首都圏において、演劇研究の拠点となっている3つの大学の一つであり、フランスおよびヨーロッパの演劇研究をリードする有数の拠点であるとともに、近年は演出家、ドラマトゥルグ、制作者など実践者の養成も開始し、多様な成果を上げている。
ジャン・ジュルドゥイユ
パリ第10大学舞台芸術科教授。フランスにおけるベルトルト・ブレヒト、さらにハイナー・ミュラーをはじめとするドイツ現代演劇の翻訳者・紹介者として、演出家ジャン=ピエール・ヴァンサンのドラマトゥルグとして、さらに自分自身、演出家として、きわめて多才かつ多彩な表情を持つ演劇研究者である。
エマニュエル・ヴァロン
パリ第10大学舞台芸術科教授。政治学の博士号を持ち、演劇学と政治学の2つの学科で教鞭を執る、これまた多様な顔を持つ演劇研究者である。演劇を中心とする文化政策の専門家として、フランス文化省における政策の立案や実施にも関わるほか、より広く演劇と政治(性)の関係を論じる。
ハンス=ティース・レーマン
フランクフルト大学演劇・映画・メディア学科教授。フランス語や英語も完璧に操り、ヨーロッパの各国演劇に広く通じており、ドイツのみならずヨーロッパを代表する演劇研究者である。主著『ポストドラマ演劇』(谷川道子ほか訳、同学社)。
エレン・ヴァロプル 演劇評論家・翻訳家。アテネで法律を学んだ後、パリ第3大学
にて演劇学、記号学、メディア論を学ぶ。ギリシャやドイツの大学で演劇を教えた経
験を持ち、ゲーテ、ブレヒト、ベンヤミン、そしてとりわけハイナー・ミュラーをギ
リシャに紹介した功績によって知られる。
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