国際研究集会「演劇資料と演劇研究−テキストと画像−」
アジア演劇における資料のあり方とそれを用いた研究方法について、日本の歌舞伎、および中国大陸、台湾の演劇を主たる対象として論じる。とくに歌舞伎においては役者絵の持つ研究資料としての意味について、中国大陸および台湾においては資料の残存状況について、講演を行い、さらに討論によって様々な資料の使用例、研究の実際について認識を深めつつ、相互に情報を交換したい。また二日目午前の研究発表は、資料を用いた演劇研究の現状について、日本演劇・中国大陸および台湾演劇のそれぞれから発表する。
●第1日● 2005年12月9日(金)
13:00 〜15:00
【基調講演1】(日本演劇部門)
<研究資料としての役者絵>
講演:タイモン・スクリーチ(ロンドン大学SOAS教授)「江戸文化の中の役者絵」
講演:赤間亮(立命館大学教授)「日本の演劇書と図像資料」
司会:和田修(早稲田大学助教授)
15:20〜17:30
【基調講演2】(中国大陸および台湾部門)
<中国大陸および台湾における演劇資料と演劇研究>
講演:車文明(山西師範大学戯曲文物研究所所長)
「現存する中国演劇資料の特質およびその社会学的意義」
講演:邱坤良(国立台北芸術大学校長)「解釈とパフォーマンス-台湾演劇史の資料、研究と上演」
司会:平林宣和(早稲田大学助教授)
●第2日● 2005年12月10日(土)
10:00 〜12:00
【研究報告】<演劇資料研究の最先端>
報告1 (日本演劇)埋忠美沙(早稲田大学文学研究科博士課程 COE特別研究生) 「役者絵にみる黙阿弥作品〜安政四年「敵討噂古市」を例に」
報告2 (日本演劇)倉橋正恵(日本学術振興会特別研究員)「幕末江戸歌舞伎の興行形態と劇場運営」
報告3 (中国演劇)千田大介(慶應義塾大学助教授)「中国皮影戯研究の現状-資料とアプローチ」
13:00〜14:30
【討論1】<日本演劇におけるテキストと画像>
パネリスト:アンドリュー・ガーストル(ロンドン大学SOAS教授)
岩田秀行(跡見女子学園大学教授)
神楽岡幼子(愛媛大学助教授)
司会:和田修(早稲田大学助教授)
14:50〜16:20
【討論2】<中国大陸および台湾における演劇資料と研究>
基調報告:吉川良和(一橋大学教授)「非文字文化としての中国伝統演劇研究」
パネリスト:車文明(山西師範大学戯曲文物研究所所長)
邱坤良(国立台北芸術大学校長)
曹飛(山西師範大学戯曲文物研究所助教授)
千田大介(慶應義塾大学助教授)
司会:平林宣和(早稲田大学助教授)
16:40〜17:30
【国際シンポジウム】日本演劇・中国大陸および台湾演劇合同の質疑応答:全員
主催:早稲田大学21世紀COE演劇研究センター
<演劇の総合的研究と演劇学の確立>
共催:早稲田大学演劇博物館
後援:早稲田大学(国際会議等開催助成) |