『明るい鏡-ルネ・クレールの逆説』
(武田潔著 早稲田大学出版部 2006年3月発行)
2006年3月はルネ・クレールの没後25年にあたるが、このたび、本COEプログラムの成果の一環として、早稲田大学の助成を得て、『明るい鏡―ルネ・クレールの逆説』を上梓した。クレールはかつて「最もフランス的な映画作家」と称されて世界的な人気を誇った監督であるが、第二次大戦後は保守的な映画の代表とみなされて厳しい批判にも晒された。本書はフランスの映画批評におけるクレールの評価の変遷を、その全キャリアにわたって再検証した“メタ批評”の書物である。 |