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年間活動報告 古典演劇研究(歌舞伎・日本舞踊)

研究概要 活動報告 2002 2003 2004 2005 2006 2007
1. テキスト分析の研究
歌舞伎のテキストを分析して、作品研究の可能性を追求することを目的とするプログラムです。

(1)現行歌舞伎のレパートリィ、
(2)歴史上の名作、

それぞれの登場人物を取り上げ、典拠となった文献・実説、テキスト調査、演出の変遷などを研究し、登場人物を通して歌舞伎の演劇としての特色を分析することを目的とします。

(1)現行歌舞伎のレパートリィのうち、
 1. 純歌舞伎(江戸)を今岡謙太郎(COE客員講師・武蔵野美術大学助教授)・鈴木英一COE客員講師、
 2. 純歌舞伎(上方)を安冨順(特別研究生・桐朋学園短大非常勤講師)、
 3. 義太夫狂言を児玉竜一(東京文化財研究所)、
 4. 新歌舞伎を寺田詩麻(学術振興会)・坂本麻衣(特別研究生・演劇博物館助手)、
 5. 舞踊を鈴木英一・阿部さとみ(特別研究生)、

(2)歴史上の名作のうち、
 1. 江戸を今岡・鈴木・寺田、
 2. 上方を安冨、
 4. 義太夫狂言を児玉、
 5. 舞踊を鈴木が分担し、

それぞれの研究成果を全体会議で討議するかたちで運営されます。
研究統括は古井戸が行い、今岡・鈴木が補佐します。阿部・近藤美織(特別研究生)が事務局を勤めます。研究成果として、『歌舞伎登場人物事典』(2005年、白水社)を刊行する予定です。

 2004年度第1回研究会  2004年3月29日(月)16時〜21時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・今岡・金子・児玉・近藤・鈴木・古井戸

 2004年度第2回研究会  2004年4月7日(水)11時〜16時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・今岡・金子・児玉・鈴木・寺田・古井戸・安冨

 2004年度第3回研究会  2004年4月9日(金)16時〜23時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・今岡・児玉・近藤・鈴木・寺田・古井戸・安冨

 2004年度第4回研究会  2004年5月14日(金)19時〜21時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・今岡・児玉・近藤・鈴木・寺田・古井戸・安冨・和気

 2004年度第5回研究会  2004年6月2日 (水)15時〜17時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・埋忠・金子・近藤・鈴木・住田・長野

 2004年度第6回研究会  2004年6月4日(金)19時〜21時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・今岡・金子・児玉・近藤・寺田・古井戸・安冨・吉田

 2004年度第1回勉強会  2004年7月29日 13時〜 19時半 文学部1784研究室
  出席者:阿部・金子・近藤・長野

 2004年度第2回勉強会  2004年8月19日 13時〜 18時 文学部1784研究室
  出席者:阿部・金子・近藤

2. 日本舞踊復元研究
歌舞伎舞踊の復曲、舞踊技法の復元を目的とします。江戸西川流、大坂山村流の名曲復活のため、西川箕乃助氏、山村若氏の協力を得て、個別に打ち合わせを続けています。山村流では、2006年に山村友五郎の振付デビュー作品『覚てあふ羽翼衾』(1806年初演)を復活上演することになりました。そのための準備として、2004年より大坂で定期的に研究会を開くことになります。主な参加者は、荻田清(梅花女子大学教授)・山村若(山村流宗家)・古井戸秀夫です。研究の経過報告として、パネルディスカッション『舞踊復元の試み―歌舞伎の振付その一 西川扇蔵』(舞踊学会第2回例会、2003年6月7日(土)午後、早稲田大学文学部演劇映像実習室、古井戸・鈴木英一COE客員講師・西川箕乃助)をおこないました。詳細は「舞踊学会」のホームページをご覧下さい。全体会議は、2004年以降になる予定です。
3. 日本演劇の翻訳プログラム
日本演劇の翻訳と外国人留学生の博士論文の指導を目的とするプログラムです。毎週水曜日午後、土曜日午後に個別指導をおこなっています。翻訳の研究成果として、郡司正勝著『かぶき入門』(李墨訳、中国戯劇出版社)の中国語訳が2004年春に刊行される予定です。また、李墨、ペトル・ホリー、アンネ・ペータースが、研究成果の一部を2003年度日本演劇学会春の全国大会(2003年5月24日25日、関西外国語大学)で発表しました。
4. 歌舞伎台本研究会・鶴屋南北のテキスト分析研究会
歌舞伎台本研究会は、国立劇場文芸室と協力して、国立劇場で復活すべき名作の発掘、義太夫狂言や舞踊台本の演出研究を目的とします。鶴屋南北のテキスト分析研究は、『未刊鶴屋南北全集』(ぺりかん社、全四巻)を刊行することを目的とします。個別の研究として、2002年度には名作の発掘のために、江戸の台本を一点、大坂の台本を一点、共同で翻刻しました。2003年度は、鶴屋南北の未刊戯曲の翻刻をおこなっています。全体会議は、以下の通りです。

第1回全体会議
2003年2月17日(月)19時〜21時 演博レクチャールーム 座談会「歌舞伎のテキスト研究の現状と課題」 出席者:石橋健一郎(国立劇場文芸室)、今岡謙太郎(演劇研究センター客員講師)、児玉竜一(東京文化財研究所)、鈴木英一(COE特別研究生)、安冨順(COE特別研究生)、飯島満(明治大学)、古井戸秀夫(司会)。

第2回全体会議
2003年6月5日(木)19時〜21時 文学部1784研究室 出席者:阿部さとみ・今岡謙太郎・鵜飼伴子・金子健・桑原博行・児玉竜一・近藤美織・佐藤知乃・下田晴美・寺田詩麻・長野晶子・古井戸秀夫・吉田弥生。
5. 舞踊正本研究会
歌舞伎の舞踊・音楽にかかわるテキストを、音楽の研究者とともに分析することを目的とするプログラムです。「3−3. 日本舞踊復元研究」のために必要な文献研究を中心とします。研究統括は古井戸秀夫、鈴木英一COE客員講師が補佐します。

2004年度
2004年6月9日 (水)15時〜17時 発表者:配川美加 文学部1784研究室 出席者:阿部・埋忠・金子・近藤・住田・竹内・根岸・配川・古井戸


第1回舞踊正本ゼミ
2003年6月23日(水)15時〜17時 講師:鈴木英一 文学部1784研究室 出席者:阿部・埋忠・金子・近藤・鈴木・住田・長野。

第2回舞踊正本ゼミ(予定)
2004年7月7日(水)17時〜19時 文学部1784研究室
6. 歌舞伎テキストの基礎研究
歌舞伎のテキストを読むため基礎的なトレーニングをするプログラムです。飯島満非常勤講師の指導で、毎週水曜日4時限(14時40分〜16時10分)に文学部1782研究室、または1784研究室でおこなっています。
7. 「近代の演劇と美術」についての研究会
演劇の近代と美術の近代を比較検討することを目的とするプログラムです。

事前打ち合わせ会
2003年7月3日(木)17時〜19時 文学部1784研究室 ゲスト:神山彰(明治大学教授) 出席者:古井戸秀夫・児玉竜一(東京文化財研究所)・寺田詩麻・坂本麻衣・今村美都。

第1回全体会議 テーマ:戦争と演劇・戦争と美術
2003年10月11日(土)17時〜20時 文学部第2会議室。講師:神山彰(明治大学教授・演劇学)、木下直之(東京大学教授・美術史学)、司会:古井戸秀夫(演劇学)。

第2回全体会議 テーマ:歴史と演劇・歴史と美術
2003年12月20日(土)15時〜18時 文学部310教室。講師:古井戸秀夫(演劇学)、丹尾安典(早稲田大学教授・美術史)、司会:神山彰(演劇学)。

第3回全体会議 テーマ:照明と舞台美術(仮)
2004年3月予定。講師:立木定彦(照明家)、司会・児玉竜一(東京文化財研究所)。
COE特別研究生のための分科会
第1回
2003年11月22日(土)16時〜18時 文学部第2会議室。発表者:坂本麻衣「高橋勝蔵について」、司会:寺田詩麻(学術振興会)。

第2回
2004年1月28日16時30分〜18時、場所未定。

日時
2005年2月7日(月) 13:00〜18:30 
会場 早稲田大学国際会議場 第三会議室
研究集会

テーマ「舞踊にとって振付とは何か〜舞踊の根幹を探る」
早稲田大学演劇博物館21世紀COEプログラム演劇研究センターは創設から二年が過ぎ、折り返し地点を迎えます。そこで舞踊研究グループでは、様々な研究を横断してきた今までの活動を総括し、かつ、今後の研究へ向けた課題を明確にするため、日本演劇(歌舞伎・日本舞踊)研究グループとの共催により研究集会を企画しました。

◆テーマ◆
今まで様々に研究会を企画、運営してきましたが、日本舞踊研究と洋舞研究、歴史研究と理論研究など研究対象、方法の違いが円滑なコミュニケーションを阻む傾向があるように見受けられました。そこで舞踊研究者がジャンルにも研究手法にも関わらず関心を持てるテーマであり、かつ舞踊学の核心に迫るものとして、「舞踊にとって振付とは何か〜舞踊の根幹を探る」を設定しました。基調報告をお願いしました尼ヶ崎氏、國吉氏のテーマは下記の通りです。

◆運営方法◆
尼ヶ崎彬、國吉和子両氏の基調報告を受けて、この2年間に研究会ゲスト講師として招聘した先生方に討議を推進していただきながら、舞踊研究グループ、日本演劇(歌舞伎・日本舞踊)研究グループCOE特別研究生、その他が活発に意見を交換できるように、ラウンド・テーブル形式のディスカッションを行います。

◆第一部◆13:00〜15:30
「振付けない振付家たち」
基調報告:
 尼ヶ崎 彬(21世紀COE演劇研究センター客員教授、学習院女子大学教授)
基調報告を受けての討議:
 司会 片岡 康子(早稲田大学大学院文学研究科客員教授、お茶ノ水女子大学教授)
参考文献:
 尼ヶ崎彬著『ダンス・クリティーク』勁草書房、2004「生成モデルと編集モデル〜振付けない振付家たち」

◆第二部◆16:00〜18:30
ケース・スタディ《次代を担う振付家の発掘〜トヨタ・コレオグラフィー・アワード》
基調報告:國吉 和子( 21世紀COE演劇研究センター客員教授)
基調報告を受けての討議:稲田 奈緒美(21世紀COE演劇研究センター客員研究助手)

◆討議参加者◆
21世紀COE演劇研究センター特別研究生、準研究生、その他
舞踊研究会招聘講師として関っていただいた以下の先生方
吉川周平 京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター教授
貫 成人 専修大学文学部教授
外山紀久子 埼玉大学教養学部教授
西川箕乃助 (社)日本舞踊協会参与、日本大学非常勤講師


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