古典演劇研究(歌舞伎・日本舞踊)コースで行ってきたテキスト分析研究の成果として、『歌舞伎登場人物事典』が白水社から出版されました。登場人物に焦点を当てた研究的な事典はこれまでにありませんでした。
歌舞伎に登場する人物約2300人を取り上げ、人物の行動、先行作品やモデル(史実、伝説)や現行の演出などを、図版を多数掲載しながらまとめています。重要な人物はもちろんのこと、気になる端役まで取り上げています。
付録は衣装と鬘をイラスト入りで解説した「歌舞伎の扮装」と、現代の歌舞伎を知る上で参考となる書籍を紹介した「芸談・型の記録・写真集一覧」。巻末には登場人物索引、作品別索引、作品所収一覧があります。二種類の索引があることで、歴史上のモデルや、作品から人物を関連づけて引くことが可能となりました。作品所収一覧には戯曲の主な翻刻、参考文献が記載されています。
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